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イチロー、「球聖」タイ・カッブに並ぶ…スモール・ベースボールの象徴 [メジャーリーグ]

メジャーリーグ、フロリダ・マーリンズに所属するイチロー選手が、
14日のセントルイス・カージナルス戦でレフト前ヒットを放ちました。
これで、日米通算の安打数が4191本となり、メジャー歴代2位のタイ・カッブ選手に並びました!

日米通算記録とメジャー記録ですので、単純に比較できるものではないですが、
「球聖」と呼ばれ、メジャーリーグ最高の選手の1人であるカッブ選手に肩を並べたのです。

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(Wikipediaより)

タイ・カッブ選手は、1900年代の初頭に活躍した選手で、 走攻守の全てに優れた外野手でした。

通算打率.366はメジャー歴代1位、 通算安打は4191本はメジャー歴代2位、 通算盗塁は897個でメジャー歴代4位 通算得点は2244点でメジャー歴代2位…
残した数字は圧倒的です。

メジャーリーグ最高のスター選手、ベーブ・ルース選手が登場したのはカッブ選手の晩年でした。
今でこそ、ホームランは野球の華と言われますが、そのような概念はベーブ・ルース選手の活躍で生まれたものです。
それ以前の野球は、野手の間に打球を放ち、巧みな走塁で1つでも先の塁を奪う、というスタイルが尊ばれました。

タイ・カッブ選手は、まさにそのような野球を具現化した選手です。
低いライナーの打球で安打を量産して、時に相手の隙を突いてセーフティバントを決める、
このようにしてグラウンドを駆け抜けるプレーでファンを魅了していたのです。

カッブはこのようなスタイルこそが野球の面白さだという信念を持っていましたので、
ベーブ・ルース選手の登場でホームランがもてはやされる風潮を批判的に見ていました。

このホームラン重視、パワー重視のベースボールは、2000年前後に最高潮を迎えます。
1998年にマーク・マグアイア選手、サミー・ソーサ選手が史上3、4人目となる1シーズン60本塁打超え、
2001年には現在でもメジャー記録のシーズン73本塁打を放ちます。

このような中、イチロー選手は2001年、メジャーリーグに颯爽と現れたのでした
イチロー選手のプレースタイルは、当時のトレンドだったパワー重視のものではなく、
野手のいないところへ打球を飛ばし、スピードを生かして塁間を駆け抜ける…
まさにタイ・カッブ型のプレーヤーなのでした。

メジャーリーグでは、パワー尊重の風潮のツケか、ステロイド疑惑が駆け巡ります。
このことも手伝い、かつてのタイ・カッブ型の野球…いわゆるスモール・ベースボールが見直されます。

メジャーリーグに、スモール・ベースボールの価値を呼び戻した、その象徴であるイチロー選手が、
タイ・カッブ選手の記録に並んだことは、大変意義深いものがあるように思えます。

イチロー選手の安打の内訳は、日本プロ野球で1278本、メジャーリーグで2913本です。
メジャーリーグでは3000本安打が殿堂入りへのチケットだとも言われています。

イチロー選手はメジャーデビューが遅かったので、既に殿堂入りは確実視されていますが、
3000本安打は大きな注目の的です。
到達するとすれば、来シーズンということになりますが、いつまでもファンの目を離しませんね。



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